サクラ大戦SS
短編小説
「ザクロ大戦2〜チミ、死んでタモレ〜」
第二夜
「もう俺が一年前の俺だと思ったら大間違いだっ!!」
大紙は誰もいない大帝国劇場のロビーに向かって叫んだ。いや、正確にいえば、背後にはここに送ってくれやがった真宮寺ざくろと、左手にある売店には商品整理をしている高村つぶやきがいる。大紙もその辺を了解している。むしろその程度の人数だからこそ叫んだわけであるが、やはりそういうところがチンケでみじめだ。
米駄司令の話によれば、いま現在この劇場にいる隊員はざくろとアイリ酢だけらしい。司令の口から聞いたそのときは、「やった、あのトンチキ娘どもついにくたばりやがったか!」と小踊りしかけた。だが現実は残酷な天使のテーゼ(は?)だったようだ。
まず、すみれは神奈川の実家に呼ばれたらしい。祖父が病に伏せたからなようだ。ほう、やはり人の子。家族のことが心配なようだな、と思っていたが彼女いわく「とどめを刺しにいく」とのこと。大紙は安心した。
次にマリヤ。彼女はメリケンに発ったようだ。なんでもギャング・オブ・ニューヨークを根絶やしにいくらしい。ごくろうなことだ。
続いて甲羅ン。新型兵器の開発のため花やしきたかじん(大阪で生まれた女や堺)支部へ出張中である。なんだやつはまともかよ、と思っていた次の日、帝都新聞の朝刊の三面記事に「花やしきで謎の大爆発!犯人はおさげの謎の少年!その名も少年ドレッシング!!」・・・・・まだ逃亡中とのこと。なんの疑いもなくやつだと確信した。帰ってきたら真っ先に官憲に突き出そうと思う。
最後にナンカ。墓参りのためにウチナー(沖縄)へ帰省中。すぐに大紙は司令に進言した。
大紙「ジジィ!いますぐ鎖国して奴(ナンカ)を入国させるな!奴は牛殺しで名を上げたなんていっているがそんなもんじゃない!俺は見たんだ!あの赤カブトを指先一つでダウンしてるところを!!」
無論その進言は軽く一蹴されて終わった。
まぁなんにしてもしばらくの間はやつらに頭を悩まされることもなかろう、と大紙は安堵のためいきをもらした。
つぶやき「・・・・・(ぼそっ)」
大紙は驚きのあまり飛びのいてしまった。「憐れなやつめ」そう大紙には聞こえた。実際にはそういってないのだが。この時点でブロマイドコンプリートは諦めた。
ロビーが賑やか(?)なので二階からアイリ酢が降りてきた。
アイリ酢「ああっ!お兄ちゃんが帰ってきたーっ!おかえりぃお兄ちゃーん!」
ちっガキがもうあらわれやがったか、そう思って振り向いた大紙は一瞬言葉を失った。アイリ酢がいる。いや、いるのだが何かおかしい。一年前と少しだけ顔立ちが変わったようにみえなくもない。問題はそこではない。彼女の大きさだ。ゆうに大紙の身長の3〜4倍はある。等身はそのままで。
大紙「なんだこの地球外生命体は」
ざくろ「やだなぁ大紙さん、アイリ酢じゃないですか。」
大紙「見りゃわかる。だがあのタッパはなんだ。」
ざくろ「ハイパー化です。」
大紙「は!?」
ざくろ「憎しみのオーラ力(ちから)に支配されるとたまにあぁなるのです。この劇場にとってはある意味春の風物詩にもなっているんですよ」
頭痛を通り越して吐き気がしてきた。大紙は一年振りの自室へ戻ることにした。
二分後、大紙は自室の真ん中で立ち尽くしていた。目の前の壁に書かれた「裏切り者」の一文字・・・・・。そしてそのすぐ下にある「うっそぴょーん byざくろ」・・・・・。
大紙は自分の人生にダメ出しをしたかった。
第二夜 了
〜〜〜榊原有利の、今週のU・W・A・S・A・♪〜〜〜
・なんでもざくろさんの人斬り記録が抜刀斎を越えたらしいですよ〜!すごいですね〜!
・大紙さんの義手(前回甲羅ンに切断されて片腕蒸気に)は実は単3電池二本使用なんですって!しょっぼ〜い!
・アイリ酢ってかのフランス革命の裏側を知る数少ない者の生き残りなんですよ!貴重〜〜〜!
・そうそう!重大ニュース!!つぶやきって本当は・・・・
(まことにもって残念ですが、本人行方不明のため、終了させてもらいます。)
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