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「埴輪屋のおっぺけペアこい日記」

〜一品目〜

 今日も数々のペアこいの猛者どもにちぎっては投げられ、ちぎっては投げられした挙げ句、捨て台詞を吐きつつ引き際の悪さを極めてサクオンを後にしたわたくし埴輪屋は、いつもどおりにロベ公に別れを告げ自室へと戻った・・・
 蒸気ドアをくぐり切ると同時に机上のキネマトロンが鳴り出した。
 「ふふ・・さては紅蘭め、俺がまた恋しくなって早朝のラブコールかい?オーケーわかった、あせるなよ。俺だって体は一つしかないのをわかってくれよセニョリータ」
                              そして少し照れくささを感じつつ、短い剛毛を無理やりかきあげ受信ボタンを押す。

 「ふぉふぉふぉふぉふぉ、余がわかるか?」

 ・・・・・イカかよ。映し出されるゲテモノを尻目に、早々に通信をオフにした。

 部屋で一人もんもんとしてるとドアの開く音がした。

 「おう、愚弟生きてるぅ〜?」
 「本人を目の前にして愚弟はやめてよね、姉さん」
 「おだまりっ!(平手うち)」
 「はうっ!?」

 たったいま私に制裁を加えたのは自称・ペアこい広場の地主、古墳屋その人だ。付け加えると私の姉・・・・・

 「はう・・・なんだか姉さんの手油っこいよ」
 「そりゃそうよ、さっきまでアーカンソーフライドチキンをむさぼり食ってたもの」
 「なんだか説明的過ぎて、かえって寒いよ姉さん」
 「だまらっしゃい!(往復ビンタ)」
 「あうううう、ヌルヌルギットギト〜」

 ・・・といいつつも、いいようのない恍惚感にひたっていたのはここだけの秘密だ。

                 七月某日  晴


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